いい大学に行ったとしても、就職し、自分らしく働かなければ意味はないのと同じように、起業したとしても、仕事がなければなんの意味もありません。
ここで、私の過去の話を聞いてください。
センター試験を受けはしたが、まともに勉強していなかったせいで散々な結果に終わり、大学受験をしたと胸を張って言えるような経験がない私。初めて勉強らしい勉強をしたのが28歳にもなってからで、測量士補を取った後、土地家屋調査士試験に合格したのがようやく31歳になった頃だった。
やっとこれで収入が安定するぞ! と、合格後すぐに、意気揚々と開業した私の元に、仕事はまる一年近くやってくることはなかった。こんなはずじゃない、話が違うと嘆いたところで結果は何も変わることはない。士業の開業後の経営状態なんてこんなもんである。
調査士の仕事をしている時間よりも、このブログを書いている時間が長く、このブログよりも農業をしている時間が長く、農業よりも、測量業者として公共事業に携わっている時間の方が長い。つまり、資格を取った前後で私の生活はなにも変わることはなかった。繰り返して言う、士業の開業とはこんなもんである。
しかし、これじゃあ資格を取った意味がない。宝の持ち腐れだ。何か行動を起こさなくては! と思い、書きなぐっているのがこのブログ。調査士試験合格者で開業になかなか踏み切ることができない理由でダントツに多いのが、測量に関する経験が無く、仕事をもらったとしてもどうすればいいのかわからないということ。そのような人の場合、公嘱に入り、調査士のグループで仕事をやってみて、実務を覚える方法や、他の調査士事務所にアルバイトとして雇ってもらい、実務経験を積む方法、あるいは自主的に公園の測量をして測量の経験を積めばいいという先輩調査士の意見もありました。
しかし私の場合は、測量の経験はあるのですが、とにかく開業後に仕事が来なくて困っているいというパターン。調査士業界に限らずとも日本全体で高齢化が進んでいるため、時間が経てば仕事は自ずと増えることはわかっています。特に私が住んでいる地域ではその傾向が特に強いのです。しかし開業したからには一日でも早くこの事業を軌道に乗せたいというのが本心です。
そこで始めたのが、このブログ。まず、土地家屋調査士という仕事自体の認知度が世間では低く、不動産登記をする仕事だと説明してもわかってもらえることが少ないのが現状です。だから私はこのブログを通して、まずは友人、そして地域の皆さんに、さらには全国の皆さんにこの仕事について理解してもらえるようにと、ブログを書いているわけです。しかも同業者への参考にもなる場合もありますので、一石二鳥ということです。
個人事業主として経営していると、毎日さまざまな疑問が湧いてきます。その都度、誰かに相談したり、ネットで検索したりするのですが、どうせなら同じような悩みを持っている方の参考になればと思い、できる限りわかりやすくまとめ、普遍的な内容から順に公開しています。
私と同じように測量はわかるが、開業後に仕事をもらえず、時間的に余裕がある方は、ブログを運営してみることをオススメします。これらの記事は、長い目で見た時に、自分自身の、もっと言えば未来の同じような境遇の事業主の方にとっても、貴重な知的財産となるはずです。
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