起業するためには世界をあっと言わせるような斬新なアイデアが必要なのでしょうか?これまで世界を変えてきた起業家たちは、起業した時点で他社をギャフンと言わせるような素晴らしいアイデアを持っていたのでしょうか?
起業に向けて、思い悩んでいる方に向けて書きましたので、ぜひ読んでもらえるとありがたいです。
斬新なアイデアが降ってきたとしても、それはもうすでに誰かが手をつけている
新しいビジネスプランを考えてみてください。
ビジネスに関する妄想は私も好きなので、よく考えているのですが、例えば今流行りのAIを使った製品やサービス。そしてやはり流行中のシェアリングエコノミー。さらにはブロックチェーン技術を使ったウェブサイト運営。
これらが今、社会から必要とされている技術やサービスの一例です。
もっと具体的に言うと、AIを使った介護ロボット、スマートグラス。Wi-Fiや農業機械のシェアリング。銀行口座や登記簿、株式、個人情報など、厳重に守る必要のある情報のブロックチェーンによる保護。言い出せばきりがありませんが、これらのサービスをいち早く提供するため、世界中が今、血眼になりながら研究開発を続けています。
私は田畑の広がる田舎で暮らしていますから、いつも農業が身近にあり、シェアリング・エコノミーがブームとなった時には、農業機械のシェアリングがあるじゃん!とひらめきました。しかし、すぐにネットで検索してみると、大企業同士がすでに業務提携し、サービスの提供に向けて動き出している状態でした。
つまり、世の中が必要としているアイデアから順に、世界の天才たちによって実現され、消費されずに残っているアイデアというのは世の中から必要とされる確率が低い、あるいは必要とされていないアイデアなのです。
アイデアに新しさは必要ない
そして、映画なんかを思い浮かべて考えてもらえばわかりやすいと思うのですが、映画で見るストーリーというのは、たいてい同じパターンで進みます。
まず、観客をアッと驚かせるような動きのあるシーンから物語がはじまり、そして主人公が困難にぶち当たります。その困難を乗り越えられそうだけど、乗り越えられないという、じれったい演出を数回繰り返し、最終的に主人公はその困難を乗り越え、成長する。
これが一般的な物語のストーリーです。
しかも、最近では過去にタイムトラベルするという設定が大流行しているようですが、あれもずっと昔からあるアイデアです。
つまり、映画作りに新しさは必要ではなく、ストーリーや設定をよそから持ってきたとしても、その見せ方さえ変えてしまえばいくらでもヒットする可能性のある作品は作れてしまうということです。
アイデアよりも真似ること
この映画の例でもそうなのですが、必要なのは斬新な新しいアイデアではなく、モノマネをすることです。
私達がこれまで生きてきた過程で、人のマネをした経験はないでしょうか?
親や兄弟や親戚、学校の先輩や後輩、テレビに映る有名人。
あの人が着ている服や髪型、話し方。スポーツ選手の身振り手振り。成績がいい人の勉強の仕方。
人は他人のモノマネをしながら成長する生き物です。今使っているこの日本語も、家族が話す言葉を聞いて、それを真似して覚えたはずです。
人生で関わったたくさんの人のいいとこ取りをしたり、反面教師にしたりして、成長した結果、オリジナルな我々が完成したのです。
ビジネスも同じだと思います。
あなたがこれは素晴らしいと思うアイデアを、たくさんの会社や、たくさんの経営者から少しづつ取り入れればいいのです。その名の通り法人格なのですから、その人格をあらゆるところから探し出し、組み合わせればいいのです。
まとめ
真似をした結果、それが定着し、あなたの習慣や思考の一部になるかもしれないし、もしくは肌に合わずに忘れてしまうかもしれない。しかし、それでいいのです。あなたの性格に合うアイデアだけ最終的に残っていけばいいのです。
小さなモノマネを繰り返し、ふるいにかけ、磨き上げること。
それが最終的にあなた自身を大きなアイデアに変えるのです。
時間をかけてコツコツ作り上げたものは決して誰にも真似のできないオリジナルなものとなるはずです。
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