個人事業をしていると必ず訪れる、いつ、誰を雇うべきか問題。
誰かに仕事を手伝ってもらうのは本当にありがたいことで、作業効率は2倍以上になるのだが、もちろんそれなりの責任が生まれる。
人件費率3割
毎月決まった給料を払わなければならない上に、社会保険、パソコン、デスク、業種によっては車や、パソコンソフトのライセンスなど、必要経費が膨らむ。年に300万円給料を払う場合、1000万円分の仕事をこなして貰わないと会社としての採算が合わないというのは良く聞く話だ。しかし、この人件費率3割という数字は様々な業種を平均したものであり、より詳しく自分の業種の人件費率を知りたい方は以下のサイトを参考にしてもらうとわかりやすい。業種によって10~60%とかなり差があるため、眺めるだけでも新たな発見が多くあった。
さて、土地家屋調査士が1人で上げることのできる売上の限界は1500万円を目処とされているが、この場合1日の売上は4万円、2日に1件の建物表題登記を1年中休むことなく行った結果の数字だ。もちろん、登記の種類はこれだけではないし、現場によって労働時間が変わってくることは容易に想像できるため、売上1000万円を越える辺りから従業員を増やすことを考えはじめるべきではないかと思う。
もちろん現場で測量する場合などには、どうしても1人では仕事にならないことがあるため、開業当初から家族や親戚に仕事を手伝ってもらう必要があることは言うまでもない。
誰を雇うべきか
それでは実際に誰か従業員を迎え入れるとして、どんな人がベストなのだろうか?
学歴、資格、経験、若さ、やる気、社交性、あなたとの相性など、様々なチェック項目があるように思える。正直言って誰を雇い入れるべきなのかは事業主の好みとしか言いようがない。
そこで、参考となるよう、ささやかながら例え話をここで披露して終わりとする。
最近めっきり見なくなってしまったが、アリの行列をよく観察してほしい。数十、数百のアリが一列に並び、一糸乱れぬ隊列を組んでいるように見える。しかし、さらによく観察してほしいのだが、その中の数匹のアリは行列から離れ、ウロウロと辺りを徘徊し、サボっている。……ように見える。しかし、この数匹のアリが担う役割が非常に画期的で素晴らしい。ウロウロと辺りを徘徊しながらサボっているように見えるのだが、餌からアリの巣までの現在のルートより、もっと短いルートはないかと探しているのだ。もしも短いルートを探し出した場合、特別なフェロモンを出して現在のルートをショートカットしたルートに変えてしまう。しかも、この探検家アリは一つの集団に一定割合いて、何らかの理由でそのアリがいなくなってしまった場合は、適宜補充される仕組みになっている。
ある学校のある学年の不良が退学になった後に、新たな退学候補の不良が出現するよう、人間社会にも動物の社会にも一つの集団にはそれぞれが担う役割がある。そして近道を探し出してくれるのは一見、落ちこぼれのように見える者の場合が多い。
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